OJTは訓練である

JIS Z 2305 「非破壊試験技術者の資格及び認証」が2001年版から2013年版に変更されるにあたり、受験者の金銭的負担が大きくなるのはどうなの?と不満を吐いてはみた(→ http://niwatadumi.at.webry.info/201312/article_1.html )ものの世間の波に流されて、あっという間にあれから2年…。

非破壊検査会社に所属しているわけではない僕にとって、しかも自分自身は新規試験に用がなく心配は10年ごとの再認証試験だけという僕にとっては、「実技能力の確認書類」を作る手間が増えたけれど受験費用は会社持ちだからさほどの不都合はない、というのが実情です。

いっぽう、会社にはもう一人資格持ち(レベル2)がおり、彼も3年後には再認証試験を新制度で受けることになるのだけれど、書類関係は僕が動いて受験料は会社持ち、おそらく必要になる実技講習会の受講費用も会社持ちだから、やはり個人レベルでは不都合はないだろうと考えます(電車賃はどうかなぁ)。

すでに資格を持っている個人分に関しては以上のとおりなのですが、問題は会社的に見た場合の新規受験ですね。

さて、当方とも長いお付き合いとなっているSUBALさんのブログ「かたちのココロ」において、非破壊検査技術者が認証されるために必要とされる訓練と経験に関する問題提起がなされています。(→ http://subal-m45.cocolog-nifty.com/blog/2016/04/post-370f.html )

学生時代の訓練が経験として認められないということは入社後のOJTを俟つしかないわけですが、OJTってのは文字通り訓練なのだからその訓練期間は経験に算入できないことになりますね。たとえば新入社員にRTレベル2を取得するよう計画した場合、12か月の経験かつ最低120時間の訓練が必要であり、120時間とは毎日8時間びっちりやったとして3週間。せっかく秋に受験して合格となっても次の春4月1日付資格証はその3週間が不足するので認証されないことになりますね。もう一つついでにUTレベル2も受験し合格したとしたら、そちらも併せて6週間(1か月以上)不足。

非破壊試験技術者資格は免許ではないから無くても作業はできる、とはよく聞くセリフですが、残念なことに無資格者は客先に相手にされない(ひどいことを言うようですが)ので、会社的には「シゴトのデキる」無資格者に経験浅い有資格者をセットにして現場に送らねばなりません。人工も無資格者が25000円に対し有資格者は30000円…。大変効率が悪いのです。新入社員ならばなおさら早く資格を取ってほしい。

新人教育する体力のある大きな会社ならともかく、小さな会社は新入社員を採用しにくい…。

もしかしたら小規模検査会社を淘汰して大きな検査会社で独占しようとでも画策しているのだろうか、と勘繰りたくなります。

そもそも訓練期間を経験期間に含めないことにしたのはなぜなんでしょう。会員に解るように月刊誌で明らかにしてほしいところです。





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この記事へのコメント

ベルモット
2016年04月26日 22:00
協会には失望しました。
勤務先はPTやMTを無資格者が行っても全然大丈夫ですから・・。
検査結果はしっかりと社内で認められます。
あんまりハードル上げると協会離れにつながるだけだと思います。
筆記試験だけで再認証と言った大阪の実技講習会の講師に文句言いたいです。
niwatadumi
2016年04月26日 23:30
ベルモットさん、コメントありがとうございます。無資格での検査作業について批判しているわけではないことをお断りしておきますね。僕も製造ラインで社内検査に従事したこともありますから、資格がなくても仕事ができることはわかっていますよ。ただ社内を離れ、客先相手のサービス業としての検査となると仕様書で資格者による検査が求められるのがほとんどですから、そういう会社では有資格が欲しいわけです。学生時代に取得できれば就職即現場って感じでありがたいのでしょうが、ただサービスとしての検査ではトーク力も必要で、それは現場経験を積まないとなかなか身に付きませんね。
yama
2016年04月27日 10:40
コーヒーブレイクです。いよいよ月末ですので、会計業務です。
レベル2まではワーカー、レベル3はマネージャーであることを前提にして、ガラガラポンしていただきたい。ワーカーならば、日本には皆無であろうが、職業訓練校、専門学校等での訓練も経験に加算できると思う。
それ以前の大前提。視覚を国内バージョンと国際バージョン(国内業務可)に分ければよい。NDIが国際化指向ならば、後者のみを担当し、前者はマルチセクターを構成するであろう、各業種団体が単独もしくは合同で行えば良いと思う。
いずれにしても、生活の糧、企業経営の糧である資格なのに、毎度毎度バタバタし過ぎである。
天使
2016年05月07日 15:12
ご無沙汰しております。
JSNDIの肩を持つわけではありませんが、一つの方針として、資格者数を制限し、将来的に小数精鋭にしようと言う狙いがあるようです。これは欧米諸国の資格者が日本ほど多くなくても、支障なく運営できている様だという、他人の芝生は青い的な発想です。小理屈をコネて学生の受験機会を奪うのも、受験して欲しく無いからなのでしょう。一部非破壊検査関係者の地位向上を阻止するためには、あきらめず教育を続け資格者を一人でも多く育てることが大事だと考えます。
niwatadumi
2016年05月12日 23:28
yamaさん天使さん、コメントバック遅くなり失礼しました。非破壊検査のグローバル化、よくわかりません。IIWの資格も特に有効利用することなく、リタイアしそうです(笑)
yama
2016年05月14日 20:06
山陰で開かれたUTの大会。
大岡さんはUTの行事には行かれないんですって。

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