ノンアスジョイントシートはすぐ切れる

画像石油工業用フランジ規格であるJPI-7S-15のクラス150、1インチのフランジに使われていたノンアスジョイントシート(V社製 No.6503)。石綿製品代替品で、「非石綿繊維と耐熱耐油性ゴムバインダーを混和し圧延加硫したもの」とカタログに書かれていますが、要するに紙だよね…。

フランジを開けてみたらこんなことになっていたのです。ボルトを締め過ぎたことによって破断していますね。
同じカタログにはちゃんと次のような注意書きもあるのです。

▼ 装着時に注意すべき事項
1.(省略)
2.ガスケットとフランジの間に異物をかみこまないよう清浄な作
業現場で装着を行ってください。
3.フランジボルトは、それぞれを4~5回に分けて徐々に強く締
めていき最後に全体が均等になるように締め付けてください。
4.締付時には過剰締付による圧壊にご注意ください。
5.特に150Lb 1B以下の小径、ガスケット幅がせまい場合は、ガス
ケット応力が過大になりやすいのでご注意ください。

一見して2つのボルト穴の中間で破断していることが判ります。ボルトを締め付け過ぎたことでガスケットの穴まわりが圧縮され、同時に穴と穴の中間に引張りの力が働いたわけです。そうして引張りの最も強い外周から内側へ向かって亀裂が進んだのだけれど、フランジのシート面で押さえつけられている部分で進展が妨げられ、ハブに沿って切れたと、そういうストーリーなのでしょう。カタログの注意事項では「圧壊」という表現があります。けれどこの場合は潰れて割れたというよりは引っ張られて裂けたのではないでしょうか。
なお、亀裂はガスケット外周から内周へ貫通していなかったので、亀裂を伝う漏洩はなかったと思われます。ただし残存シート幅が狭くなった分、繊維漏れはしやすい状況だったと言えるわけで。

以前にも記事にしたような気もしますが、この締め付けの力加減と言うのは現場機器の据え付け状況や配管精度などで異なるので、一概に締め付けトルクを何ニュートンメートルなどと言えないのが困るのです。

締め付け具合で端面の色が変わるとか、注意音を発するとか、いいプランはないのでしょうか。




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この記事へのコメント

ばふ
2012年06月28日 01:56
現在バルカーって死語になりかけてますよ!
7020とか6500、GF300の勢力が強いですもん。

フランジ締結は簡単なようで難しいとこです。
特にVORTEXの片締めが最悪ですが、50Aのとこに
40Aのガスケット入れて締められるのも、これまた
困ったちゃんです。
他にもSB逆とか、ま、人的ミスですね。

ちなみに面間広いからってガスケットを平気で2枚入れる
人っているんです。
しかし、この前のSDMでは3枚入ってるのがありました。
niwatadumi
2012年06月28日 12:31
ばふ さん、面間をガスケットの厚みで補てんする発想を発展させると、ガスケットだけで配管が作れますね。

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