鋼材内部の介在物を3次元解析する技術

日経BP社の技術情報サイト「Tech-On!」に「理研,鋼材内部の介在物を3次元解析する技術を開発----数十μmの介在物の形状も解明」という記事がありました(→ http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20090817/174233/ )(※お読みいただくにはTech-On!の無料ユーザー登録が必要です)。

非破壊検査屋の先入観で表題だけ見て「そいつはスゲェ」と思ったのですが、記事を読んだら破壊検査方面の技術でした。

その「逐次断面切削観察システム」は医療で使うCTスキャンと同様、対象物を輪切りにして3次元像を得るというものです。対象物が人体か鋼材かの違いです。ただしこちらは対象を切削してしまうので、一度機械にかけたら二度と利用できなくなる破壊検査技術。鉛筆をナイフで削っては切削面を観察記録し、また薄く削っては観察記録して、そのデータをもとに3次元像を作成するようなものですね。

非破壊検査方面では超音波を使って2次元像を作る技術がすでにあって、道路橋や橋梁などの長い溶接線の欠陥探しには今や放射線検査以上に多用されています。
医療分野では超音波で妊婦さんのおなかを見透した結果を3次元的に表現できていますから、表題の技術はもはや驚くほどのことではないのかも知れませんね。

でも、「数十μmの介在物の形状も解明」となると非破壊手法では困難なのです。
この記事のキモはこの寸法にあるわけです。

ただし、「これまでよく分かっていなかった材料の破壊現象を解明する新しい技術になることが期待できる」(同記事から引用)かどうかはまた別の話です。微細欠陥の成長挙動解析は、破壊手法、つまり不可逆的方法では継続監視ができない点で難しいでしょう。

と云う具合に、せっかくの新開発技術も僕なんぞには猫に小判、豚に真珠です。





「日本ブログ村」のランキングに参加中。下のバナーを一日一回ポチっとクリックして応援お願いします。
にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ にほんブログ村 その他日記ブログ ひとりごとへ

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック