チタンの溶接と言えばゴルフクラブでしょ

定修詰所でチタンの溶接が話題に上りました。きっかけは熱交チューブのシール溶接。熱交の定修ではよく見られる補修です。

腐食環境に強いということでプラント機器に使われるチタンですが、そのほかの特徴として軽くて強いということが挙げられます。その特徴を利用した代表がゴルフクラブ(僕にとっての「代表」か?)。
ゴルフクラブではTi-6Al-4Vの合金いわゆる「6-4チタン」がよく使われます。ステンレスに比べ約50%の縦弾性係数なので反発力が高いのですが、たわみ(スプリングフェース効果)はカーボンの方が上です。そこで鍛造フェースはぎりぎりまで薄くして、重量制御担当の鋳造ボディーに溶接することになります。溶接方法は真空中あるいは不活性ガス雰囲気中でのレーザ溶接または電子ビーム溶接が主流でしたが、肉厚の異なる部材を溶接する場合は接合部の機械加工が難しくなり、その分コストが非常に高くなるという弊害がありました。僕が今も使用しているブリヂストン製プロ230チタンは日本で最初にプロが使用したチタンドライバーで、発売当初(1998年)価格は11万円!僕は中古屋で1万円で買ったんですけどね(実は同じモノを2本持っている)。
このごろのチタンクラブヘッドは真空精密鋳造・プラズマ溶接。溶接部はなるべく少なくしているようです。同時に部材の熱変形を抑えることで精度の高い製品が生まれるわけですね。
もっともごく最近はチタン・カーボンのコンポジットだそうで、超音波探傷用探触子みたいですね。

なお、チタン溶接後の外観検査のポイントは溶接部表面の色合いです。銀白色ならOK。青味がかっているのはガス(アルゴン)シールド不足ですね。チタンの溶接では不活性ガスによるバックシールド、アフターシールドが必須なのです。理由は…溶接材料カタログの巻末資料を読むのが手っ取り早いかな。

ついでに僕の腕時計はチタン製です。金属アレルギーだったわけではなく、見栄で、否、軽いので。はい、これは5000円で買いました…。





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この記事へのコメント

デハボ1000
2008年11月07日 01:47
>チタンの溶接
といえば、化学プラントの電解極板です。え、お呼びでない・・・これまた失礼いたしました。
niwatadumi
2008年11月07日 21:16
デハボ1000さん、こんばんは。環境問題が大きく取りざたされがちな昨今、鉛は肩身が狭いですね。でもX線試験の際は、鉛が作業員の安全を守る役に立つのです。
ときに、昔のパソコンで「ちたん」と入力すると「血痰」になった記憶があります。サナトリウム行きです。今のパソコンは変換候補として「titanium」まで表示されます。昔の方がパソコンは楽しかったなあ(無駄話です)。

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