破面検出は可能

昨日のページに寄せていただいたコメントがきっかけで,こんなことを考えました。


コースター事故は金属疲労による車軸の破断が原因とほぼ特定されたようです。
締め付けナットの付け根で破断。
割りピン付き。ということは袋ナットではないから車軸端面は見えるわけですか。ということは,ナットを取り付けるためのネジが切ってあったということ。つまり車軸端部はボルト形状になっていて,さらに割りピンを通す穴が貫通しているという構造でしょうか。
そのネジ切りの分直径が小さくなっている,いわゆる断面急変部で破断したということでしょうね。
ではなぜその部分なのか。
繰返し応力に対する太さが不足していた?ねじ切り加工時の問題?
設計屋でなく,また加工素人の僕としては,いろんなことを考えてしまいます。

さて,検査屋として気になるところは,超音波を車軸端面から入れて割れを検出できるかどうかということですかね。
割りピン穴があっても,直径が50mmもあるんだしまあ問題なく検出できるでしょう。

探触子のアプローチが可能か?
ニュース画像で見たボギー車は,フタの付いた点検口がありましたね。ビス止めのフタをはずせば車軸端面が見えると思うんだけど…。見えれば接触媒質塗って,直径10mm,5MHzの垂直探触子をぽんと乗っけてハイ,見っけってなもんだ。簡単そうに思うんですけどね。もちろん割りピン穴が貫通している部分は探傷不能なので,ある程度破面が伸展してないといけないですが。

コースターのメーカー関連会社(点検を請け負うらしい)は,
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070511-00000014-jij-sociから引用……………
「経年変化や金属疲労は探傷試験でも見つけられない」として、今回の事故で折れたのと同じ「ボギー先端軸」の交換時期を8年としている。
……………………………………
とのことです。
まあ,会社の立場としては,見つけられるのは困るだろうし,交換してもらったほうが売り上げにつながるでしょうね…。

普通の検査屋さんなら見つけるでしょうね。他の車軸もメーカーの同ロット製品でしょうから,検査会社で検査してもらうべきです。でも,ここの設備は廃止?


以上で本編終了。
以下はお返しコメントです。
さて,昨日コメントを下さった検査のプロ「天使」さん,「アクリルの棒」と言われて,僕は遅延材に使うことしか思いつきませんでした。浸透探傷の実験(もどき)は,検査会社の方が不稼動時にやるものだと心得ますが,いかがでしょうか。その情報をここに寄せ合うとみんな楽しい…。
同じく調査計測のプロ「悪魔」さん,絶叫は聞きたくありません。いい音楽だけで結構です。近々メールしますね。


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この記事へのコメント

デハボ1000
2007年05月15日 07:58
http://dehabo1000.cocolog-nifty.com/holder/2007/05/post_1cba.html
に参考としてこのBLOGをリンクしました。ご参考まで。(事後にて申し訳ありません)
さて、皆さんの記載を見ても、どうも設計の問題があるようですね。確かに量産設計をしない部品だとメンテナンスの必要性を考えずにすることはありえます。出来ないなら逆に交換周期を提示する必要があります。
----たとえばこういうことを提言するマスコミが少ないことが、工学リテラシー低下の一因かも。とすると私たちもそれを意図して情報発信をしなければならないですね。
niwatadumi
2007年05月15日 22:23
デハボ1000さん,体調はいかがでしょう。

メンテナンスの専門家が設計時にデザイン・レビューで後々の配慮を進言しても,コストと安全を天秤にかけるとなぜか安全が下がる…。

点検が強制法規であればメーカーもその分コストをかけるんでしょうね。施主もしかたなく見積りにサインする,と。

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