袖ケ浦在住非破壊検査屋

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<<   作成日時 : 2009/10/31 01:41   >>

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久々にプチ実験をしました。

画像M20のS25C六角ボルトにカッターナイフで傷を入れ、MTとPTを施してみました。MTはヨーク法(分散媒が水のスプレー磁粉)、PTは水洗性です。
指示模様はあわせて7か所、6方向からのパノラマ写真のとおり。











画像MTの磁極配置はユニバーサルジョイントをぐりっと曲げてボルト両端に密着するようにしました。
PTでねじの谷における除去処理はタコ糸方式(→ http://niwatadumi.at.webry.info/200804/article_7.html )。














番号順に拡大目視・MT指示・PT指示のセット写真を掲載しておきます。

画像@ 首の付け根。R加工は疲労に強くなりますが、角をえぐるような方法やすこし離れた所からR半径分だけ段をつけて加工したりで、減肉部になりやすいですね。

















画像A 軽く入れた浅い傷です。PTよりMTのほうが見つけやすい、というか、PTでは過除去になりやすい部位なので。

















画像B MTでは検出できませんでした(ので写真を撮っていませんでした)。操作が悪かったかも知れません。

















画像C ねじ切りの最後の部分を少し伸ばすかのように入れた傷。写真ではわかりませんが、MTだとねじの谷としか見えませんでした。

















画像D 少し幅広の谷の傷。MTではわかりませんでした。検出しなかった写真も撮っておくべきなのですが、今回は勘弁していただいて…。

















画像E これもMTではわかりませんでした。
実はDとEはナイフを入れていない場所で、除去不足による疑似指示と思われます。
(※09.10.31文章一部訂正)















画像F PT写真を撮り忘れましたが、別の写真に横顔が写ってました。


















実験の流れはこんな感じで、あとは溶剤除去性を追加しないといけません。もちろん、超音波も試す必要があります。

え?この実験の意味ですか?こちらのブログ(→ http://subal-m45.cocolog-nifty.com/blog/2009/10/ciw3-bf41.html )で議論されていた件について、僕なりに試してみたかったのです。
ただし、プチ実験なので幅の広いきずのケースしかわかりませんけどね。

ちなみに上記実験にかけた時間は1時間。写真の整理のほうがよっぽどかかってしまいました。相変わらずピンボケが多いのは、公にするのが目的ではなく僕自身が知ればいいことなので。というのは言い訳ですよね…。
こんなことやってので今夜は試験勉強してません。

で、今日の結論は、MTもPT(水洗性)も大差ないのではないか。ならば簡便なPTでいいじゃん、と。

そのうちきちんとした実験をやってみたいとは想うのですが。








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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
この実験は、匠の技と柔軟な発想に満ちていますね。特に興味深いところは、人工傷をカッターナイフで作ったところです。そんなことは誰にでも出来ることではありません。人工傷の位置が限定されるのが分かっていながら、すぐに旋盤加工や放電加工に思いを寄せてしまいまいます。これなら自由に欠陥を作れそうです。次回の実験では隣接電流法等の結果を楽しみにしています。また、ボルトのPTにタコ糸を使用するのは素晴らしいアイデアと思います。最後にこの論文を読んで思ったことはネジ部の非破壊検査はMTとPTの併用がベストということでした。他の方法として、ボルトのネジ部と同じ長さのナットを作り、ボルトを挿入し、RTを適用するのはどうでしょう、割れの高さ(深さ)が材厚の2%以上なら検出できます。
天使
2009/10/31 18:24
天使さん、コメントありがとうございます。カッターナイフの人工傷は自由な位置に入れることができますが、刃のテーパーによって深い傷ほど溝幅が大きくなるうえ、溝の縁が盛り上がるという不都合があります。広い平坦部であればバリ取りできますがねじ底はちょっと…。細いタコ糸に接着剤を浸み込ませ、砂を振りかけて糸ヤスリを作るという手はありますが、そこまでの手間が必要かどうかレベル3になれない僕にはわかりません。ボルトにヨーク法を施した際の磁束分布を有限要素法で解析してほしいですね。
ボルトにナットという肉厚補償をつけてのRT、細径のボルトならすぐに試すことができますね…面白いかも。ただし噛み合いの隙間はもしかしたら結構な濃度差になりそうな気もします。
niwatadumi
2009/11/01 16:53
すばらしいです、この探求心、実験の数々、ただ、ただ敬服致します。自分は教科書に載っていることを実践して理解していく事しかできませんので、自作で加工までして実験するという事までは到底至りません。自分は某電気メーカーさんの原子力用のボルトを事業者検査があると製作会社に呼ばれて検査に行くのですが、ボルトの検査といえばコイル法(残留法)ゆすぎ操作(NDIMT実技教科書掲載)で行うことしか考えていませんでしたので、確かにCIW見解(ヨーク法適用)に違和感は感じておりました。しかしながら、実験により検証する所までは考えてもいませんでした。行動力と知識を持ち合わせていらっしゃる方のブログ拝見するということは、非常に勉強になりますので、これからも実験や論述の掲載をお願い致します。勉強させていただきます。
hideking
2009/11/02 10:26
hidekingさん、ありがとうございます。誉めると図に乗るのでほどほどがよろしいかと思います。

>自作で加工までして実験する
単なるオタクという気もします。

>行動力と知識を持ち合わせていらっしゃる
試験目前に時間を消費したことについて、ちょっと反省しているところです…。

おそらくこうした実験をやっている検査屋さんは大勢いて、ただ公開する場を持っていないだけなのではないでしょうか。
niwatadumi
2009/11/02 22:03

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