袖ヶ浦在住非破壊検査屋

アクセスカウンタ

help リーダーに追加 RSS コスモ石油のタンクで死亡事故

<<   作成日時 : 2008/10/09 21:12   >>

トラックバック 0 / コメント 4

本日もニュースから話題をピックアップ。

「タンク天板から転落か 56歳社員が死亡 市原のコスモ石油製油所」10月9日15時16分配信 産経新聞ニュース(→ http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081009-00000562-san-soci )から、以下引用----------------------------------------------------------------------------

調べでは、タンクは直径31メートルの円柱形。天板は厚さ0.5ミリの鉄製で、通常は人が載らないよう指示されていた。天井部分まではしごで登った近野さんの重みで穴があいた可能性があるという。

引用終り----------------------------------------------------------------------------


聞くところによれば階段だか梯子だかを登りきってコーンルーフタンクの天板に踏み込んだ一歩目あたりに穴が開いていたとのことです。
コーンルーフの名称のとおり円錐形なので、その縁は結露水が(結露する雰囲気であれば)傾斜に沿ってつたい流れ、とどまりやすい場所ということになります。「0.5ミリの鉄製」と報道文にはありますが、元厚がこれだけなのでしょうか。それとも腐食が進行した残存厚さなのでしょうか。

設計厚さが0.5ミリとは考えにくいうえに、人が乗らないよう指示されていたということから腐食減肉が理由だったのかも知れません(僕の想像ですよ)。詳細はいずれわかるでしょう。
今後はその天板が落ちて「浮き屋根式」タンクになってしまわないよう(不謹慎なギャグで失礼)詳細な非破壊検査と大がかりな修繕工事が発生することでしょう。

でも、厚さ0.5ミリと分かって立ち入り禁止措置をしても立ち入ってしまう社員さんがいるという事実。安全指導の問題もあるでしょうが、危険を放置した会社の責任は大きいでしょう。

僕のブログ向きに言い換えるならば、非破壊検査で分かった不都合は早急に取り除かなければ余計にお金もかかるし社会的責任がのしかかる問題に発展する、というわけです。
同時に、非破壊検査屋さんが設備の不都合を見逃すと、これまた大変なことになる。したがって非破壊検査は責任重大な仕事なのです。

僕もちょうどいま製油所の定修現場で仕事をしていますから、死亡事故のことも仕事の責任のことも、人ごとではありません。


そんなことやあんなことを考えながらの帰り道、南へ向かう車中から左斜め上方に木星と月。そして右斜め上方には宵の明星が綺麗に輝いていました。

騒然とする地上のコスモから、すべてを静かに見下ろすかに見える天のCOSMOへ昇天された社員さんのご冥福を祈ります。
合掌。





下のバナーをひとつクリックすると「日本ブログ村」へジャンプし,同時にランキング投票となりますので,ポチっと応援お願いします。
にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ にほんブログ村 その他日記ブログ ひとりごとへ にほんブログ村 PC家電ブログ ピュアオーディオへ


設定テーマ

関連テーマ 一覧

月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
>タンクは直径31メートルの円柱形。天板は厚さ0.5ミリの鉄製で、通常は人が載らないよう指示されていた。
t0.5tというのもありそうにもない厚さですが錆びていたのですかね。(t1.2ならまああると思いますが)どっちにせよ、イレギュラー作業があるということを考えなければならんでしょうが・・・。もっとも
>人が乗らないよう指示されていた
のが設計初期からの仕様なのがは判らないですが、イレギュラー作業が常態化していた可能性はありますね。
合掌
デハボ1000
2008/10/10 00:45
デハボ1000 さん、いつもコメントありがとうございます。事故については不明な部分が多いためやたらなことは言えないとは思いますが、危うきに近づかないのが長生きの秘訣なんでしょうね。
niwatadumi
2008/10/10 20:03
こんにちは

石油タンクの肉厚測定はよくやりました。当然コーンルーフにもたくさん上りました。この方私と年齢も近いし、なんか身につまされますね。
1万KLのタンクでしょう。この屋根の天板上には通常上がりませんが、人が乗っても十分な強度で設計されているはずです。でも腐食していればだめですし、その可能性はあると考えたほうが賢明ですよね。たとえ内側からの腐食でも残厚0.5mmにもなると、表側の塗装面にも怪しげな雰囲気が漂っていなかったのかなぁ。私らがやっていたときには、あそこ(特定の会社)のタンクは管理が悪くて危ない、というのがありました。そういう会社は、階段の手すりやグレーチングなど見えるところも相当に怪しい雰囲気があるものでした。
やむを得ず天板上に乗る場合でも、いきなり全体重をかける移動の仕方はすべきではありませんし、基本は安全帯かな。こういう事故が起きたら、わかっていて放置していたとしたら、その会社には厳しい制裁があるべきだと思います。合掌。
SUBAL
URL
2008/10/11 23:41
SUBAL さん、こんばんは。今回の事故は不思議なことが多いようです。ベテラン社員さんがなぜ立ち入り禁止表示付きのトラロープをくぐって階段を上ったのか。天板が危険と解っていたはずなのになぜ安全帯も使わずに足を踏み込んだのか。しかも昼間で足元もよく見えていたはずなのに。
そういう意味(どういう意味だ?)では、プラントだろうが道路だろうが屋内だろうがいたるところが危険な場所ですね。で、一番危険なのはやはり人間なのだと。
niwatadumi
2008/10/12 00:09

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文